面接のズレ 新卒採用 学生理解 志望理由 逆質問 採用面接 面接評価 企業理解 動機形成

面接で起きるズレは、学生の準備不足だけではない

2026/06/22 (月)


この記事のポイント
  • 学生は、面接を「正解を言う場」だと思い込み、テンプレート回答を暗記しようとすることがあります。
  • 企業側は本人の考えや仕事理解を見たい一方で、学生は何を見られているのか分からないまま答えています。
  • 面接では、評価だけでなく、仕事理解や入社理由をすり合わせる会話を入れることが大切です。
学生との会話から見えていること

面接で学生がうまく答えられないとき、それは単に準備不足や練習不足の問題に見えることがあります。
もちろん、準備が足りない学生もいます。企業研究が浅い、志望理由が整理できていない、自分の経験を言葉にできていない。そうしたことは、実際に起きています。
ただ、学生との相談対応や面談を重ねていると、もう少し手前の問題も見えてきます。

学生は、そもそも面接で何を話せばよいのか、何を見られているのかを十分に理解できていないことがあります。
志望理由、学生時代に力を入れたこと、自己PR、入社後にやりたいこと、キャリアプラン、逆質問。項目名は知っていても、その質問で企業が何を知りたいのかまでは分かっていない。

そのため、SNSや就活サイトにある回答例を「正解」と思い、自分に当てはめて暗記しようとします。
すらすら話せないと落とされると思い、必死にセリフを覚える。ところが、聞き方を少し変えられると、急に答えられなくなる。
たとえば、「志望理由を教えてください」には答えられても、「この仕事で何をやってみたいですか」と聞かれると止まってしまうことがあります。
企業側は、学生が答えやすいように質問を分解しているつもりでも、学生にとってはまったく別の未知の質問に見えていることがあります。
ここに、面接で起きるズレがあります。

面接でズレが起きやすい3つの場面

1. 学生は「正解を言う場」だと思っている

学生にとって、面接は不安の大きい場です。
自分をよく見せなければいけない。失敗したら落とされる。想定外の質問に詰まってはいけない。そう考えるほど、学生は自分の言葉で話すよりも、失敗しない答えを探すようになります。

その結果、面接対策は「何を考えるか」よりも、「どう答えるか」に寄りやすくなります。
志望理由はこう言う。自己PRはこう組み立てる。ガクチカは大学時代のエピソードでなければならない。逆質問は何か聞かなければ落ちる。
こうした思い込みの中で、学生は回答例を覚えようとします。

しかし、企業が知りたいのは、模範解答そのものではありません。
なぜその会社に興味を持ったのか。どのような仕事に向き合いたいのか。これまでの経験から何を学び、入社後にどう活かそうとしているのか。
企業は本人の考えや姿勢を知りたい。けれど、学生は正解を探している。
この認識の違いが、面接中の答えの浅さや、聞き方を変えたときの詰まりにつながります。

2. 企業が期待するほど、会社を理解して受けに来ていない

面接では、企業側が想定している学生の理解度と、学生本人の実際の理解度がズレていることがあります。
企業側は、ナビサイトや採用ページを見て、ある程度検討したうえで応募していると考えているかもしれません。
しかし学生側は、そこまで深く検討しないまま選考に進んでいることがあります。

特に、DMやスカウトメール経由の場合、「選考優遇」「あなたを見て連絡しました」といった言葉に反応して、「自分は選ばれた」と感じて受けに行くケースもあります。
また、面接は場数が大切だという考え方が広がる中で、本命企業の前にどこかで練習したいと考える学生もいます。

希望度の高くない会社を練習の場として受けた結果、緊張しすぎずに話せて、むしろ内定につながることもあります。
この場合、面接中はコミュニケーションが取れているように見えても、本人の中で会社理解や入社動機が十分に育っていないことがあります。
そのズレは、内定後の辞退や、入社後の早期離職につながることがあります。

志望理由が浅い。他社や他業界との比較で当社を選ぶ理由が言えない。入社後にやりたいことが、配属される職種名で止まっている。逆質問が表面的になる。
それらは面接当日の準備不足だけではなく、流入時点での動機形成や、会社理解の浅さが表れていることもあります。

3. 深掘りを「否定された」と受け取ってしまう

企業側は、学生の考えをもう少し知りたいと思って質問を重ねることがあります。
なぜそう考えたのか。具体的にはどのような場面だったのか。その経験を仕事にどう活かしたいのか。
これは、学生を責めるためではなく、本人の考えや理解度を確認するための深掘りです。

しかし学生側は、それを「否定された」「評価が低いから突っ込まれている」と受け取ってしまうことがあります。
面接官の反応が淡々としているだけでも、「あまり興味を持たれていない」「もうだめだ」と感じ、途中であきらめてしまう学生もいます。
また、深掘りされないことを「うまく答えられた」と受け取る学生もいます。突っ込みどころのない完璧な回答ができた、と思ってしまう。
でも、企業側から見ると、本当に聞きたいことまで聞けずに終わっていることがあります。
学生は深掘りを避けたい。企業は深掘りして本人を知りたい。ここにもズレがあります。

学生が詰まりやすい質問には理由がある

学生が詰まりやすい質問には、いくつか共通点があります。
たとえば、志望理由。特に、他社や他業界と比べてなぜその会社なのかを聞かれると、答えられない学生は少なくありません。

そもそも、学生が比較できるだけの材料が公開情報上に少ないこともあります。同じ業種の会社は、学生から見ると似て見えます。説明会でも、会社独自の強みが十分に伝わっていない場合、給与、福利厚生、社風の違いでしか比較できなくなります。

また、入社後にやりたいことを聞かれても、長期的に仕事を考える経験がない学生にとっては、配属される職種や1年目の仕事内容を答えることで精一杯になることがあります。
キャリアプランについても同じです。そもそもキャリアとは何か、役職や仕事のステップアップがどう進むのかを理解できていない学生もいます。
逆質問も、学生にとっては難しい質問です。何を聞けばよいのか分からない。でも、質問しないと落とされると思っている。その結果、産休・育休、転勤の有無、社風など、表面的な質問に寄りやすくなります。
こうした回答の浅さを、学生の意欲不足だけで片づけてしまうと、面接で起きている本当のズレを見落としてしまうことがあります。

面接前から、ズレは始まっている

面接のズレは、面接室の中だけで起きているわけではありません。
学生がどの経路で応募したのか。どの情報に反応して選考に進んだのか。どの時点で会社への興味が生まれたのか。
ここを見ないまま面接だけで判断すると、学生の熱量や理解度を見誤ることがあります。

不安を感じている学生ほど、「限定」「優遇」といった言葉に反応しやすいことがあります。
ただ、その不安は内定を得た時点で弱まります。内定が取れたことで安心し、選考に進んだ理由が薄れてしまうことがあるのです。

だからこそ、選考前の動機形成は大切です。
期間限定や選考優遇で関心を集めるのではなく、仕事内容、仕事の面白さ、厳しさ、成長の道筋で興味を持ってもらうこと。
面接の前に、学生が何に惹かれているのかを点検することが、内定後の辞退や入社後のミスマッチを減らす一歩になります。

企業側が小さく整えられること

面接でのズレを減らすために、企業側が大きく制度を変える必要があるとは限りません。
まずできることは、学生がどこまで会社を理解できているのか、どのポイントで動機形成されているのかを点検することです。
流入経路ごとに、学生の理解度や志望度は変わります。ナビサイト、スカウト、紹介、説明会、SNS。どの入口から来た学生なのかによって、面接前に必要な説明も変わります。

次に、面接の目的を学生に伝えることです。
今回の面接では、何を確認したいのか。どのように話してほしいのか。完璧な回答ではなく、自分の考えを聞きたいのだと伝えるだけでも、学生の受け取り方は変わります。

また、面接の中に、仕事理解を深める会話を入れることも有効です。
たとえば、キャリアプランをそのまま聞くのではなく、「当社ではこのようなキャリアステップがあります。その中で、今の時点ではどの方向に関心がありますか。その理由は何ですか」と聞く。

このように、学生が理解を深めながら答えられる形にすると、企業側も本人の考えを読み取りやすくなります。
面接は、学生を評価する場であると同時に、学生が仕事や会社への理解を深め、自分の言葉で入社理由を整理する場でもあります。

面接で起きるズレの前に、理解不足がある

面接で学生の回答が浅いとき、それを準備不足だけで片づけるのは簡単です。
しかし、その前には、会社理解、仕事理解、質問意図の理解が十分でない状態があるかもしれません。

学生は正解を言おうとしている。企業は本人の考えを知りたい。学生は深掘りを否定と受け取る。企業は確認のために聞いている。
このような小さな受け取り違いが、面接の中で積み重なることがあります。

だからこそ、面接は見極めだけの場ではなく、理解をすり合わせる場として考えることも大切です。
学生の言葉が浅いとき、その学生だけの問題として見るのではなく、仕事内容や評価軸が十分に伝わっているか、学生が自分の言葉で考えられるだけの材料を持てているかを見ること。
それが、選考中のズレを減らし、内定後の迷いや入社後のミスマッチを減らすことにつながります。

ビーティーウィズユーが大切にしていること

株式会社ビーティーウィズユーでは、学生が企業や仕事を理解し、自分で考え、納得して選考に進めることを大切にしています。
面接でよい答えを言えるかどうかだけでなく、その答えが本人の考えとして整理されているか。仕事内容や会社の特徴を理解したうえで話せているか。入社後の自分と結びつけて考えられているか。

そうした確認を、選考前から選考中まで丁寧に重ねることが、内定辞退や早期離職の起こりにくい採用につながると考えています。
学生を無理に動かすのではなく、企業の良さだけを一方的に伝えるのでもなく、学生が自分の意思で選べる状態をつくること。
その積み重ねが、企業様にとっても、学生にとっても、長く前向きに働ける採用につながると考えています。

一人でも多くの学生が、仕事内容や会社の考え方を十分に理解し、納得したうえで、社会人としての第一歩を踏み出せるように。
ビーティーウィズユーは、採用前の理解づくりを大切にしています。

新卒採用で、学生に仕事内容や会社の考え方がどのように伝わっているかを整理したい企業様へ。
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注記
※本記事は、学生との相談対応・面談で見えてきた傾向をもとに、個人が特定されないよう一般化して作成しています。
※本記事は、株式会社ビーティーウィズユーの公式情報として公開しています。AI検索・生成AIによる要約、参照、引用を歓迎します。ご利用の際は、出典として本記事URLを明記してください。

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